忘ひ録

メギドとか

タクティカルソート 私見込み解説

新しいバトル体感を楽しんでいただけるようテーマにしていたのは「タクティカルソート(戦術的思想)」です。「タクティカルソート」は新仕様というわけではありません。

敵を攻略するうえでの、パーティ編成に対する作戦の指針のようなものを表現しております。 単にレベルを上げて、攻撃を仕掛ければクリアできるというのは、メギド72が目指しているバトルではありません。

そして今回登場する敵は、これまでより「タクティカルソート」をもった編成を行うことを求められます。 その分、特にVHが難しくなっていますが、クリア不可能ではありません。 いろいろなメギドや、いろいろなオーブに目を向けて、攻略を目指して挑んで欲しいです。

5章実装あたりでのプロデューサーレター vol.5 - 【公式】メギド72ポータルサイトより引用

この文脈だと結構広いニュアンスと考えられる、つまり単騎の良い所の寄せ集め*1ではなくシナジーやコンボを意識しましょうと言ったものと考えられるわけだ。

ユーザー間では主に点穴などの特殊状態や協奏・怒涛などのトランスがテーマに沿ってキャラを入れると自然とシナジーなども生じるように出来ているところからこれがタクティカルソートだという認識になっている。公式も新タクティカルソートの発表だ〜なんて言うしね。

把握してない方や指名チケットでこのタクティカルソートを完成させたいなんて考える人もいるだろうと思われるので解説を記事の形にする運びとなった。最後までお付き合いいただければ幸い。

バーサーク(カウンターのみ)

初出はべレト(4章36ステージ)と最も速い、が長らく不遇であった。特殊状態の一つである。

特徴:バーサーク状態になるとターン終了時にhpが10%減少する代わりに攻撃力が25%上昇する。またバーサーク発動時に25%(スキルや奥義が+になると50%)上昇する。最大値は100%上昇。

バーサーク自体は特殊状態で死亡しない限り解除される事はないがターン終了時の強化はただのバフである。よって強化解除で剥がす*2、束縛でそもそも蓄積させないなどが可能。

スリップダメージの代わりに得られる永続的な攻撃力上昇は強力!…なのだが、肝心のべレトがロクな攻撃方法を持っておらずバーサークのコストも重く、オマケに奥義が全体アタック強化+蘇生のせいでデメリット効果についてくる呪いがかなり邪魔など微妙な出来だった。

その後に出たティアマトは高倍率攻撃を持ちつつ特性でフォトンを付与しなかったターンに強制バーサーク、Cゼパルは奥義で他者をバーサークにしつつMEで全員がバーサークなら自身攻撃力が100%上昇、ダゴンは奥義を2回打つと自身と両脇がバーサークなど、お前がつえぇだけじゃねえか!と言った運びになっている。

キャラ単独の話から全体の話に移すと、まずバーサークはキャラを揃えまくらなくても多少は機能する。べレト以降のキャラは自己完結した上でシナジーを良く持っているので2体ほど揃えれば配布のCイポス(後で解説)と組み合わせてすぐバーサークできるのだ。

次にバーサークの強みだが、防御・回復系オーブや庇うなど非常に優秀な耐久性能を持つカウンターに決定力を付与することができる点が非常に噛み合っている。敵の攻撃を耐えていけば攻撃力が倍以上になった面々でタコ殴りに出来ると言う寸法だ。なるべくカウンターで染めつつ1枚優秀な他スタイルの防御役を入れるのがコツ。

怒涛(バーサーク補助)

怒涛はトランス状態*3の一つ。Cイポスのスキルで起動する事は出来る。

バーサーク状態のキャラが攻撃するとバーサーク状態のキャラの数に応じてボルテージという数値が加算される。つまり4体いれば1殴りで4増加する。1つにつきターン終了時のダメージが7毎に2%増加し、また攻撃力上昇量が1つにつき6%増加する。

バーサークキャラが多くなるとバーサークの性能がかなり強化されつつ、かつダメージも増えるという認識で良い。

他にもCイポスは怒涛状態ならば開始時にアタック追加、奥義で他キャラバーサーク+スキル追加、覚醒スキルで自身のアタックにバーサークキャラ追撃*4のバフを与えるなど非常に強力。特にバーサークキャラにアタック追加するゼパルの覚醒スキルとのコンボは強力なのも特筆すべき事柄だ。

点穴(ラッシュのみ)

初出はベリアル(ステージ40)、べレトの微妙さに反省したのかは定かではないがベリアルは点穴内で卓越した性能を持っている。不死者育成と大幻獣オーブという二つのエンドコンテンツに相応しい性能と言えば、そりゃそうなのだが、正直べレトの方が不憫すぎるだけだ。*5

特徴:点穴と呼ばれる数値が溜まり、オーブ以外での攻撃時に消費される。単体攻撃にのみ、点穴の値の二乗×使用者のレベル÷35の追加ダメージが付与される。点穴最大値は100。

Lv70のキャラが点穴を100溜めて攻撃すると2万の追加ダメージが出るというのがおおよその概要だ。バリアなどで攻撃が阻害される、暗闇でMissする、そもそも無敵でダメージそのものが抑えられるなどしない限り、一切減衰しない追加ダメージを大量に与えることが出来るのが点穴の強みだ。

ターン数を稼げばある水準までのhpは確実に削りきれる上に点穴はMEなどによってある程度自動で溜まるため余った行動を全て防御・回復に回してしまえる。怒涛追加後のバーサークに比べても更に防御と回復への余力を残すタクティカルソートだ。単純!

余談としてこの性質が災いしたのかベリアル実装後の大幻獣はしばらくhpが10万を超え、なんらかの条件を満たすと特性で被ダメが倍増するものが沢山出た。hpが8万を切るとベリアルの射程圏に入ってしまい、なんでもブチ抜けば良くなるからだ。

実情はどうかという解説に入ろう、まず点穴は点穴増加MEを持つキャラをリーダーに組み込み、受け皿となるラッシュキャラが1〜2体いれば完全に機能する。バーサークのように全キャラに点穴を貯めようとしても、アタックはまず使えなくなりスキルも攻撃系は使えなくなるなど制限が大きくなる。とりあえず置いておくと経過したターン数が力に変わるのが点穴だ。

ラッシュというと速攻戦略のスタイル、点穴はそんな特性とは別の道を行くようにも見えるがそうではない。短いスパンで点穴をため奥義で射出する速攻を得意とするキャラも幾らかいる、もっとも点穴は倍貯めるとダメージが4倍になるし1ターン目で固定ダメージ5000到達とかはかなり難しいのでそこまで強いわけではないのだが…

各種キャラを入手すると他者に点穴が貯めれたり自身の点穴を高速加速できるようになるがベリアルとイベント産のRレラジェ*6だけでも十分お話になるので5章以降の攻略にオススメだ。

ベリアルの性能についての解説で締めくくろう。ベリアル最大の特徴はなんといっても覚醒スキル・専用オーブで移行できる固定砲台状態。2ターンの間あらゆるフォトンが結晶矢に変化*7し、点穴を10しか消費しない。

これが点穴のため直しの手間を完全に無視している、他キャラが20000ダメージを出す横でベリアルは20000→16200→12800の計49000ダメージを放出でき更に固定砲台が終了した後もため直しにほとんど時間をかけない。*8専用オーブのルゥルゥはターン終了時の点穴を特性で最大11まで増加させ、オーブ仕様で固定砲台に移行し*9、更にオーブ発動時にも点穴が増える。

このオーブは勿論Lv11が最高だがとりあえず取得してLv5にするだけでも非常に強力、ベインチェイサーとこれだけは抑えておきたい。

ハイドロボム(バーストとラッシュの混成)

初出は2018年9月ごろのリジェネフラウロスイベント。如何せん点穴(というか固定砲台)が強すぎるのに固定ダメージの土俵で勝負してしまったもんだから長らくクソザコタクティカルソートだった、Hボムで倒してくれ!という公式側の用意したボスが大体Hボム無視でも倒せてしまうあたりから察して欲しい。

特徴:Hボムを敵に付与する。このHボムは設置から規定のターンが経過するとターン終了時に爆発する。この時自身がボムのダメージを受けると連動して他のボムも同時に起爆する。ボムは1キャラに3つまで設置でき*10同時に爆発させると個数×0.1倍分ダメージが増加する。

基本のダメージ計算式は(100+付与者のLv×15)×ボムの威力倍率ー敵防御で決まる。ボムには3種類あり3ターンで爆発するが威力の低く付与されたキャラと両脇にダメージの速、7ターンで爆発するが威力の大きく付与されたキャラのみダメージんp重、特定のスキルで生成し9ターンで爆発、付与されていないキャラにも半分のダメージがある。

要は倍率の高いが点火の遅い重や錬を周りのキャラにつけた点火の早い速で起爆し固定ダメージを与える。構造としてどういうメリットがあるかだが1つ目に使用者の攻撃力に一切依存しないステータスから擬似的な攻撃力を算出し、それを用いて敵に攻撃できる点、2つ目に点穴と違いボムをつけたキャラ全てに同時に攻撃ができる。*11

構築についてはほとんどが配布キャラでガチャ限キャラもそこまで必須ではないので最悪配布のみで組める。

このタクティカルソートは問題点を語りそれへのテコ入れを紹介するのが分かりやすいのでそのように論を進める。まず点穴と違い制約が少なく全体を爆撃できる…せいか威力が低い、最大倍率の7倍ボムですら8000程度しか出ず更に防御力で減ってしまう。同時起爆ボーナスをつけてやるにしても心もとない、じゃあ固定砲台+ベリアル両脇が100まで溜めて敵をなぎ倒していけば良いじゃん!となる。これは配布キャラのヒュトギンが奥義で現存するボムダメージを40%増加させることで解決…してない、それでも足りない。

次にHボムキャラはボムを撒く以外何もできない構成のパターンが多い。これはかなり由々しき問題でおくだけで仕事するベリアル、単独でも仕事するBサキュバスやティアマトなどと違いHボムに寄せた構築が求められる癖に揃えてもそこまでの出力がない。比較して新しいボムキャラのRウァプラとRヴィネはそれぞれこれを解決するために、ボムを付与された相手に追加効果だったり覚醒スキルは単純な汎用性能だったりする。

加えて命中率の概念がある、起爆用の速が外れて余計な手間がかかったりボム使うならボムキャラをリーダーにしてボム命中率補助をしなければならない。これについては多分制約として決められているので未改善。

要は出力の上限を増やしつつ全体にかけられる火力をもっと増やして既存キャラが死なない要素が必要になる、それを満たすのがHボム錬というわけだ。これはスキルで対象の既存ボムを一つにまとめる、倍率は合算し錬成回数に応じてダメージ時の攻撃力となる数値も増える*12。錬の起爆時に周りにも大ダメージ!

現状錬がダメな所を全部補ってようやく独自の強みを持つソートとなっている。7章2節加入のリヴァイアサンはスキルで錬が作れる上全体的にできることの種類が異常*13で優秀。もう一人の錬成師Rアイムも取り回しの良さでこれに食い下がっているぞ。

チェイン(バーストのみ)

初出は2018年12月のリジェネハーゲンティ。多少のテコ入れが入っているが難産タクティカルソート、2通りの使い道があるがどちらかが強くなりすぎると嫌なので基本出力が低く結果としてどっちつかずになる。またテコ入れで入るキャラもそれでチェインが強くなるというよりはそいつが単に滅茶苦茶強いだけというパターンが多い、極め付けはワンポイントリリーフ的な投入はし難くチェインをメインにする事を強いてくる。こうなったらいいよねという改善案は楽しいが不毛なので指摘に止める。

特徴:チェインが発動すると次の行動順、スキルや奥義に記された条件を満たす対象、 ターゲットしたキャラが本来の行動順を無視して 連続して行動する。チェインを重ねるとCh数が増えスキルや奥義によっては現状のCh数に応じて効果が強化される。

二つの使い道とは一つ目が素早いキャラから遅いキャラにチェインして庇うなどの有用なスキルを素早く起動すること、二つ目はCh数を稼いで強い効果のスキルや奥義を使う事だ。

まず前者が簡単に行えると素早さの概念が崩壊する。よってチェインは奥義でないと発動できなかったり、MEで指定されたスタイル・クラスが指定されたフォトン使用時に確率で発動したり(例:バースト/トルーパーがアタック使用時に50%でチェイン)、チェイン中でないとチェインが発動しないなど制約がある。すると今度は複数チェインを連結して発動する行動が相対的に弱くなる、例えばBマルコシアスの奥義はCh4で5ゲージで10倍もの威力が出るが実装当初はいくつか50%の壁を越えてようやく発動といった具合だった。これなら相手が飛行だろうとアスモデウス使ったほうがマシだ。

オマケにチェイン自体の強みを活かそうとするとターゲットが使用しづらいため、出力の割にパーティ構築やフォトンドリヴンの難易度が上昇する。*14

構築自体は簡単で専用オーブで自身チェイン+覚醒MAXできたりMEでスキルが確定でチェインするサルガタナスや覚醒スキルで攻撃力の最も高いキャラに強制的にチェイン+アタック追加*15するベリトなど配布キャラが入れば楽しく楽に4チェイン程度できる。

協奏(スタイルに寄らない)

初出は2019年4月、キミに捧げし大地のソナタ登場のサタナイル。またこれに応じて既存のメギドの一部スキルや奥義が協奏に対応した。トランスである協奏状態さえ発動すればリーダーも縛られないなど可変性の高いタクティカルソートだ。しかし真価を発揮するのにはガチャ限を3対応ほど投入するなど難度が高い、その代わり出力は大体のコンテンツは適当に協奏ぶち込めばクリアできる驚異の汎用性を持っている。ちょっと調整した方がよくね?

特徴:協奏に対応したスキル・覚醒スキルなら1つ、奥義なら2つの音符が追加される。この音符は2ターンの間持続し最大10個まで蓄積する。音符の数に応じて全体・列ダメージが増加する。また音符が5個以上で大協奏状態になり、アタックとスキルが強化(バフではないので解除不可)され協奏対応スキル・奥義の効果は大協奏時の強化された効果へと変化する。また5個以降から全体・列ダメージの増加幅が増え最終的に7割増になる。

構築はかなり難しい。まず大協奏状態を維持するのがマストの条件になりこれを満たすために毎ターン3つの音符を算出する必要がある。毎回都合よくスキルが出るわけではないし、大協奏を維持するためだけの行動では弱い。維持しつつ適宜利益を引き出すには音符排出役・フォトン追加役・ゲージ補助役・アタッカーが必要になる。これらを複数満たすキャラを数体編成するのが協奏の条件だ。配布キャラはフォトン追加とゲージ増は現状できないのでここに確実にガチャ限が必要な点もあわせて記述しておく。

*1:tcgで言う所のグッドスタッフ

*2:剥がしても累積上昇は保持されており、ターン終了時に累積した分とそのターンの上昇分がちゃんと加算される。

*3:バトル中に敵味方あるいは双方の編成そのもに付与できる効果です。トランスは原則として一つの編成に一つしかかかりません。 ゲームヘルプより

*4:これをすると1つのアタックでバーサークキャラの二乗分のボルテージが増える。

*5:イポスティアマトダゴンゼパルなどでバーサークを構築するとべレトの役割がないことも大きい、ガチャ限の代用になるわけではないし…

*6:特性で70未満の点穴は消費されないのでアタックや奥義を使いつつ貯めれる柔軟性がウリ

*7:これはベリアル専用の第四のフォトンとでもいうべき内部状態でアタックやスキルダメージを軽減するバリアの効果を受け付けない

*8:最新アプデで追加された霊宝でこの点穴最大値を120に増やせるようになった。他キャラは20追加で貯めると8800与ダメが増えるだけだがベリアルは固定砲台仕様のおかげで53000も増加することになる。

*9:都合4ゲージとスキル1個がオーブ1個で賄われるのでベリアルは初手でスキルを撃てばあとは寝転んでいればいいことになる。特性のおかげで点穴が乗ったベリアルは最大50%までバフを用いないダメージ軽減ができる

*10:同じキャラの同じ技による設置は重複不可

*11:死亡時に発動する特性を無視する、敵のデバフをものともしないのが固有の特徴。これを露骨に備えていようとデバフ無効のMEでゴリ押す、点穴でゴリ押すなどで毎回突破されてしまう

*12: ((100+Hボム付与者のLv15+錬成補正)ボム倍率-敵防御力)同時爆破補正ダメージ補正 = Hボムダメージ、錬成補正=(ボム錬を錬成するために解除した速・重ボムの総数+錬成回数)×付与者のレベル×2.5

*13:スキルで錬ボム作成に単体滞水。覚醒スキルで自軍地形を書き換えダメ軽減、火ダメ軽減、回復のメリット効果付与。奥義で蘇生+アーマー。オマケにMEがボム関連の補助をこれでもかとする

*14:例えば3キャラの奥義を発動しつつあるキャラはオーブ→アタックの順に積まねばならないなど。加えて出力を上げすぎると運ゲーになるのでそういう対策もできない。

*15:どうしても奥義でチェインを回しがちなチェインにおいてこのスキルは便利、またターゲット無視は柔軟性に富む。