忘ひ録

メギドとか

少女⭐︎歌劇 レヴュースタァライト ReLive

約8ヶ月前の出来事。レヴュースタァライトとかいう神コンテンツを導入した友人Aは上映会の終わりに言った「ソシャゲがあるけど絶対やるなよ!」と

別の友人と映画再生産総集編を見る前にオンラインで上映会をして、その時さりげなく「これのソシャゲRPGで編成を推しCPで固められるらしいよ」と言ってみたら後輩のB君はそれを聞いて2ヶ月ほど遊びそのヒアリングを受けて…デビューした。結果遊んでいたゲームを一つ*1弾き出してスタリラは生活に1日30分ほど食い込むことになったわけである。以下雑感

ありがちなRPG形式とオリジナリティ

ソシャゲ化すると大体のゲームはRPGになる。レヴュースタァライトは少女が歌いながら重めの武器で金属音響かせながらリアル調の殺陣をしつつ百合したりする作品なのだが、戦闘部分がフィーチャーされたのかリズムゲーでなくRPGになった。

一つのキャラに3種類の行動がカード状で割り振られており、戦闘時には全員の持つカードをシャッフルして毎ターン5枚ずつ表示されて…あれ?どこかで見たような…*2

アイデンティティになりそうな特徴を上げていくと、まず各キャラは3つの行動(Act)を持っている。これらは攻撃や回復、バフデバフなどの効果をそれぞれ持っておりそれらの他にAP(行動力)が設定されている。そして戦闘時には手持ちのActをシャッフルしたものが5枚表示されその中からAPの合計が6以下になるように選ぶ。

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お互いが選んだ行動は順番に処理され、その時点までの合計が少ない方が先に処理され同じなら素早さが高い方の行動が選ばれる。*3

ホールドというシステムがあり、ホールド欄が空の時にカードの1枚をホールドして新しく1枚引ける。ホールドをしていないターンに引いたカードを1枚ホールド欄のものと入れ替えることができ、必殺技の前にバフを入れる、相手の必殺技に必須デバフを合わせるなどの使い方や単純なマリガン*4にもなる。

この手のカードゲームライクのシステムはカードの個性づけが弱かったりカードだけでは状況に与えられる変化が少ない場合に「チョキが3枚パーとグーが1枚来たらチョキ3枚でコンボする」と言った具合で局面におけるおおよその答えは遊んでりゃすぐ覚えるし出題パターンも増えにくい場合がある。

このゲームはバフデバフもActで使う必要があり、自他の編成や状況も戦闘ごとに変わる(主に同期型PvPで、それ以外ははそんなに)ので毎回ちょっとだけ判断をすることになる。状況を見て上手くプレイした!という感覚は比較的得やすい方だろう。

同期型PvPはプレイヤー同士の相互作用やBAN&PICKで毎回状況が変わったりするのだが良い面ばかりではない。詳しくは当該部分で。

育成要素

このゲームにおけるストーリーモードは現在も更新中でここに出てくる敵は全く強くない。リセマラを多少して最新スペックのキャラをゲットすれば1章(2周年までに展開された部分)はオートにしてアニメ本編を寝転んで見ている間に決着するだろう。

「5人生存」「12ターンで決着」などのクエストごとの3つの条件を満たしてクリアすれば*5以後そのクエストはスキップが可能になる。

このゲームの育成ボトルネックはまずスタミナ、次に規定のランクに達するために必要な特別な素材、そして強化費用だ。スタミナが第一のネックになる理由はスタミナを回復する方法が石割りしかないからである。

定期的に開催される特別ログボによるスタミナばら撒きやフレポを各種資源に変える特別ガチャ、スタミナ半減などが結構なペースで開催されており育成に石を割るという事態はほぼない。どうしても割って進めたい熱心な人は1日あたりのスタミナが倍になるパスポートを1000円くらいで買えば盤石だ。石も値段分ついてくる。

育成要素としてはステータスやActのレベル上昇、星を増やしてLv上限やステを上げる、自動効果*6の解放、一部キャラは必殺技を書き換えるアクセサリー*7が存在する。キャラのステータスはそれなりに種類があり、育成度合いに応じて色々と便利になっていくので成長曲線と費用としての現実時間のバランスは周回にかかる手間が薄い事もありそれなりの完成度だ。始めた当初はそれなりに手順を踏んでやれることが増え強くなる実感を持てるだろう。

キャラの要素としてステータスやAct以外にはクライマックスAct(mp100貯めて打つ所謂必殺技)、オートスキル(戦闘開始時に自動で発動するスキル)、ユニットスキル(凸要素で条件を満たしたキャラのhpか攻撃力を強化)

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ガチャ事情

育成するキャラをどこで入手するかの大部分を占めるガチャについて説明する。キャラとその装備品が同じやつから出てくるいつものアレだ。

このゲームには27人のキャラがおりこれらのバージョン違いが実装されていく。武将の名前がついてたり神さまだったり寓話のキャラだったりするコスプレ方式だが演劇という題材のおかげで必然性がないこともなく、フルボイスで劇中劇めいたストーリーパートをすることとも相性が良い。*8

最高レアである星4キャラの出現率は基本は1.2%で100回連続で出ない場合は星4確定するという偽の天井が存在する。新キャラ登場時やキャラの誕生日*9では最高レア出現率は2.4%〜3%になる。これらはフェスなども兼ねているのでまずこれだけ引いておけば良い。*10

なんだけっこう最高レア率高いじゃん!と思うかもしれない。しかし簡単に星4が出てきてもそれが恒常の出涸らしみたいな性能で偽天井を粉砕するというのは往々にしてあり得るので現実は非情だ。

ガチャで出るキャラの区分について説明すると恒常・キラメキフェス・シーズンフェス・プレミアム(誕生日とコラボ)の4種類で恒常以外は該当する種類のガチャでしか出ない。変わりにこの手のガチャは切れ目なく開催されるので通常ソシャゲにおける限定の概念に近いのは復刻の怪しいコラボキャラ*11くらいだろう。

PU率は0.7%(低い)でステップによっては少し増える(1.05〜1.4)。また各ステップにそこそこの特典があり星4が出やすくなったり、石が割引かれたりする。基本的にはSTEPは1週で終わりだ。新キャラ登場でないフェスの場合は2、3週回せたりする。

そこで本質情報として新キャラPUを完走するとどうなるか?だが、11STEPが80〜90連分の石で回せてPUキャラが出る確率はおおよそ2/3だ。残りに1/3を引いたが最後地獄の青天井が始まる。ハッキリ言うと一切オススメできない。先程行ったフェスの高レア率のせいで偽天井すら安定しないのがここで響いてくる。

石の値段と無償分の供給量について

月1くらいで販売される増量パックでは20連分の石が3000円のレートで手に入る。特筆すべきは無料石の供給量であり、何かと理由をつけてめっちゃばら撒いてくる*12ので対人などのコンテンツ収入次第で2ヶ月に1回くらいは好きなキャラを引きに100連ほどできる。毎月10連分の無料石は勘定に入れ対人やクランの参加分ももらえるとして最低保証の基本給は月35連分くらいだろうか?

それとは別に長期休みなどになるたびにこれまた適当な理由をつけて無料100連だのフェスガチャチケットだのがばら撒かれる。フェスガチャチケットにも偽天井があるがこの場合は単純にプラスに働く。

PvPの上位報酬やらレイドバトルの報酬でもホイホイ10連ができる。正直大盤振る舞いというより沈む寸前の船が重量を軽くするために資材をガンガン捨ててるアレまあ、ブシロードスタァライトを継続する意思を示す限りはこの火車*13商売は続くと思われる。

結論:ガチャはステップや無料石供給で天井なしを誤魔化している。フリーライドする分にはジャンキーな娯楽が楽しめるぞ。限定の概念が薄くインフレキャラがチケット*14から出てくる可能性はちょっと存在するので夢もそこそこある。

同期型PvP

多分目玉と言える要素だろう。戦闘でどの行動を選ぶか、決定したとしてどの順番で使うか?環境を読んで…と言った細部に意味を持たせる面白みを引き出せるのは大体ここだ。

月の半分はレートバトルで半分は毎回何かしらの編成ルールで行われる。レートバトルは前回のランクと前回のレートをある程度引き継ぐ。ルールバトルは1からレートを得る方式で毎回昇格報酬が得られる分ランクの報酬はちょっと少ないし、キャラの数がものを言うので少しハードルが高い。

ランクはF〜SSSまであり、Sまでは最低値で負けてもランクが下がることはない仕様だ。報酬の量はSSSからガクッと増える。定員は3000人くらいだがガチャを引き続ける古参もついていかなくなったりするような魔の地帯だ。それでそのまま引退とならないくらいには他のコンテンツもバリューを持っていると言えるだろうか

ルールにもよるが、完全同期型の特性を活かしている。10体のキャラをまず見せ合って30秒で2体BANし、残った8体から5体までを選んで同期対戦する。読み合い…というほどではないが、相手の残りキャラからやってきそうなことを読んで上手く返したり、自分の苦手なキャラを弾いて得意な戦法をうまく押し付けられるように10人を選出する、また相手の手札とBAN内容から構成を推測するなど考えることは多い。*15

良い点から説明しよう。まず勝っても負けても金銀銅3種類の宝石箱が手に入る。この箱はそれぞれ3h、6h、9hで開封でき色に応じた数の4種類のメダルが入手できる。これはそれぞれ便利なものに交換できる*16。つまり、勝とうが負けようが得るものはある。箱には色の他に対戦時のレートのランクが対応していて高ランクほどメダルの量が増える。

同期型の対戦であるが故に片方が切断しても戦闘はオートで継続される。つまり勝てないが、リタイアして宝石箱がもらえないのも嫌な時はオートボタンを押すかアプリをバックグラウンドで動かしてTwitterを眺めるなどしている間に戦闘を終わらせるといい。バックグラウンドでもオートで戦うのでたまに勝っている事もある。バトルスピードは等速限定でここで倍速が使えないのは運営アホ案件なのだが、完全同期との折り合いがあるのかもしれない。もう少し過疎れば実装されるか?

またPvPにスタミナの概念がなく、同期なので防衛もない。勝手にレートは減らない上、前回から引き継いだランクを維持したいだけならシーズン毎に必要最低な10戦を勝率4割で*17くぐり抜ければいい。その上で余裕があるなら宝石箱を収集すると良いだろう。

勝率4割ならボーダーに居座れること、ランクが下がると一気にマッチする相手が弱くなる事もあってレート分布としては各ランクのボーダー付近に大量に固まっている構図だ。特別ルールバトルは過疎化の影響でSSS相当のプレイヤーがSにしばらくたむろしている魔境なので注意が必要。

同期対戦にしてしまったせいで廃人のサンドバックが試合放棄や即リタイアして逃げないようにした結果、廃課金の得る快感と同程度のストレスを微課金以下が受けるゼロサムゲームにはならないようなシステムが構築されたのだ。*18

お待ちかねのダメな点を説明しよう。根本的な理由はドン引くレベルのインフレ、これに尽きる。このゲームは毎年大会をやっており、2020年度大会決勝、2019年度大会決勝…などがYoutubeにあがっているのだが明らかに年々派手さが増しており試合時間が短くなっている。

*これの説明が愉快になりそうなのでこの記事を書きました。そのためここからは丁寧に何がヤバいかが延々と説明されます。どーでもいい人は一旦ページ最上部に戻って目次から次の見出しを選んでね。*

まずPvPの基本ルールとして、選出された5体には必殺技を撃つのに必要なmpの半分が付与される。基本的に装備品のメモワールはmpを戦闘開始時に付与するものに他の効果がついたものか単純に付与量が多いものをを選ぶので、残りのmp10〜18溜めれば必殺技が撃てる。この数値はAPが2〜3の行動をしたり場合によっては被ダメだけで2ターン目に必殺技が撃てる水準に達する。

2周年までに起こったインフレは全体にmpをばら撒くACTを持ったキャラの登場や、Act効果そのものの充実、全体攻撃必殺技の威力上昇などで、2020年度大会では前年度と異なり2ターン目には3〜5体のキャラがAP2の必殺技を起動可能になりしかも全体攻撃の波状攻撃かインチキバフデバフで大勢がほぼ決してしまった。それでも2020年度はユニットスキル*19を使った耐久戦術が存在した(らしい)。

問題の中核に当たるのは2020年大会後の2周年で追加されたアルカナシリーズに端を発する超インフレだろう。これは文字通り24人の登場人物にタロットの大アルカナを当てはめたもの*20で性能はそれ以前のものと一線を画している。

どれくらいヤバいかというと10人からのBANではまず相手のアルカナの中から特にヤバいものを2体選ぶことが多く*21、アルカナを3体以上持てるプレイヤーが大勢いて毎試合BANをすり抜けたアルカナが飛び出すのがSSSだ。

アルカナから始まったインフレのせいで2周年以前に登場したキャラは半年たった今まずSSSランクの10人のメンバーに選出されることはない。つまりSSSに入る方法はアルカナキャラを3体以上ゲットしてBANでどれか1体はパーティに選出できるようにし、かつ脇を2周年以後のキャラで固めて全体必殺技を波状で浴びせることだ。これでしばらくはSSSを維持できるだろう。

かなりくそな状態に見えるが、運営がばら撒きまくるのと限定の概念がないので新規だろうと引くガチャを選んでアルカナさえ押さえておけばPvPはそこそこ、他コンテンツはかなり素早く進めて追いつきやすくはある入手しやすいからこそインフレが進む気もするのだが、真面目な対戦などは期待せずインフレ自体を楽しんで眺めた方が精神衛生上いいだろう。

また単体の性能インフレがかなりヤバいが、対戦には10体を用意する必要があるので報酬帯が下になればなるほどインフレの波及は遅れていく。最先頭を走る狂人にさえ付き合わなければリセマラでたまたま2〜3体そろえた程度のやつなら数の暴力で軽く捻り潰せるので戦力の濃淡分布は意外と常識的だ。過疎る時間帯の無差別階級戦以外は十分プレイアブル。アルカナが出ない場合はSSSには入れないのはひでー話だが。

アルカナの愉快な性能にも詳しく触れてみよう。まず何故か通常キャラの倍くらいあるhpをはじめとしてステータスの水準がおかしい。普通のコンテンツならコスト上限が制限として働くがPvPにコスト適用はないので揃えて殴り放題である。

Act性能も基本的におかしなものが揃っている。RPGリテラシーのある人ならどんな効果か聞いただけでなんとなく挙動が分かると思うので紹介していこう。

今まではAP3相当の効果が2や1で割り振られることを頭に入れた上で面白いのでカタログスペックを列挙してみる。そういうのが好きな人に面白い文章になっていれば幸い。

  • 隠者…9番の初登場アルカナ。自身に回避を付与するAct1*22にAct3での素早さダウン。必殺技では解除不能の暗闇(命中-50%)3Tととにかく相手の攻撃を空振りさせる。そのくせ攻撃力は普通にトップクラスで凸ると自身と同じ属性を最大50%の火力増にする。*23単騎時性能の高さなどでPvP以外にも出番がある。
  • 女帝…3番のアルカナにして最人権の盾アルカナ。全体攻撃だろうと吸引する最上位庇うの「ターゲット固定」をAp1で放つことでその莫大なhp(前衛の2倍、中後衛の3倍)とタゲ固Actについてくる回避バフ(50%)とダメージカット(30%)で相手の全体必殺技連打すら一人で耐えきったりする。大抵の効果付きActはAp2以上なので1ならまず先制できるのだ。またAct2で全体にバリアを貼りつつ次のターンの消費Apを1減らす。これにより次のターンに相手の素早さを気にせず場合によっては5人分の必殺技を1ターンにうてる(普通は3つが限度)のでこのバフがそのまま勝因にさえなる。またオートスキルであらゆるデバフを5割で無効化するため動きを止める事もままならない。攻撃力と素早さは低いものの必殺技には自軍のデバフを反転可能なものはバフに変え相手のバフをデバフにするとかいう妙な効果がついている。これとAP減のおかげで対戦以外のコンテンツでもひじょーに有用なのだ。
  • 教皇…2番の大アルカナ。Act2の単体大+全体バフ解除が単純に強烈で相手の下準備を打ち消してこちらの攻撃を通す下準備ができる。Act3のAp2素早さバフから準最速・攻撃力2位から放たれる必殺技の超火力+解除不可能猛毒(最大hp15%ダメを3ターン)は掃討力トップクラス。毒のスリップダメはターン終了時に一括で食いしばり系も潰しやすい。
  • 塔…16番の大アルカナ、ガチャではなくクランバトルの報酬枠。300位(クラン定員が10人なので上位3000人相当)までの報酬なら2〜3ヶ月で実戦投入できる。Act1で数値が高いバリアを貼りつつAct2と3では火力関連のバフデバフがたんと盛り込まれている。必殺技は強力な全体攻撃に回避と不屈(死亡を付与された回数分hp1で耐える)のおまけがつき便利。破滅の正位置に相応しくどこでも使える単純火力。
  • 力…カとちゃうでパワーやで、8番の大アルカナ。女帝と同じく盾なのだがこちらはAp1のターゲット固定のオマケにダメージ軽減とカウンターヒールがある。*24このバフをどうにかしないと全体必殺技を何発撃とうと力さえ削りきれないという事態に発展する。加えてデバフ解除とデバフを無効化するマイナス効果耐性というバフの付与を一手で行えたり、そもそも力には行動を止めるタイプのデバフがオートスキルの開幕時耐性バフでとめやすく、必殺技ではhp2万回復のバフ(並のキャラは全快)と女帝が全コンテンツで使える人権なら力はPvPに完全にチューニングされた人権だ。対策がないなら見かけ次第女帝と合わせてBANされる。*25 f:id:mer-maid-tann:20210406211744j:plain △ターゲット固定とカウンターヒールが合わさり喰らう側から回復する様子。表示が多すぎてもはや何が起きているかよくわからなくなっている。画面上のhpバーはモリモリ増えるので愉快。

  • 魔術師…1番の大アルカナ。素早さダウンのデバフや全体mpばらまきと基本は抑えているが、マイナス効果耐性のせいでデバフは入りにくいので微妙に見える。しかし、一旦マイナス効果耐性をバフ解除で剥がした上で素早さをいじると必殺技の四種の状態異常*26で相手はほぼ壊滅する。行動を確率縛るので運ゲー御用達だ。筆者は演じるキャラと合わせてお気に入り。格上も運ゲーで狩れる。

  • 吊られた男…12番の大アルカナで2体目の劇団報酬。次ターンの敵のAPを1増やすデバフと得られるmpを2割にするデバフを同時に入れるAct2が常軌を逸しており、マイナス効果耐性を張れなければこの1手で敵は次のターン必殺技を非常に打ちにくくなり壊滅する。必殺技では全体を凍結(次の攻撃ダメージ2倍で解除+行動不能)させ自身に蘇生バフ*27をつける。こんなもん配るなよ使うけど。
  • 運命の輪…10番の大アルカナ。バフ解除に加えて自身に火力増のバフが目を引くシンプルな性能。必殺技は前3体を回避やターゲット固定、バリア、無敵のバフを無視して超威力で殴りつけるので極まった運命の輪は自前のバフで女帝を消しとばしたりする。性質上ダメージレースの劇団人権として名高いが対戦でもそこそこの位置付け。属性の関係上他の人権と相性がいいからだ。
  • 戦車…7番目の大アルカナ。アルカナ登場後でもなお珍しいデバフ解除スキルや必殺技による強化解除からの必殺技威力半減デバフ*28で一躍環境に躍り出た抹殺車輪。環境における戦闘開始時自動効果*29は戦闘に及ぼす影響が大きく、吊られた男などのデバフと合わせて相手に撃たせるだけ撃たせてから解除するとアルカナの数を競うかずくらべがはじまる。

対戦の流れをまとめると1ターン目の行動とオートスキルで2ターン目の状況を整え、2ターン目にお互いに必殺技を打ちまくり大体のキャラが倒れる。残ったキャラで場合によっては泥沼の持久戦を行うが大体は3ターン目でどちらかが全滅する。7〜8ターンもやらないのでより1ターン目の初手に何を引くかが重要であり専門用語では運ゲーだの坊主めくりという。キャラ追加ペースがはやくその度に局所的な微変動があるので気が利いていればこの変化を使って優位に立ち回れるだろう。

火力過剰につき戦闘が上限の10ターンどころか5ターン行われることすらほぼないのはCivシリーズの核を撃ち合う終盤の戦争の如し。2周年以前のキャラなら5体集めてもアルカナ1〜2体で簡単に蹂躙可能と言えばインフレ具合が伝わるだろうか?

結論:アルカナ引いて無理のない範囲で参加しましょう。腰を据えて参加しようとしなければかなりストレスは受けにくい。

他のコンテンツ

同じキャラは使えない縛りで5体の敵を25人のキャラで倒し報酬に星4限定キャラ*30を貰えるチャレンジレヴュー。クランバトルに相当する劇団レヴュー。行動の決まった敵を10人パーティで殴りつけてダメージを競うスコアアタックレヴュー。最大3人で敵と戦うトワイライトシアター。星2の基本キャラを星4キャラとして覚醒させる覚醒のステージ。

数はそこそこあるが運営が増やしては完成度そこそこに放置しがちなのが玉に瑕か。インフレの良い面として新規でもアルカナに各コンテンツに便利なキャラを合わせて引けば攻略しやすい。チャレンジ・劇団・PvPの3種類のコンテンツでキャラの性能に異なる評価基準を与えられているのでフェス限のキャラを引けばそれには何かしらの用途はあるのだ。*31恒常は…アクセサリによるナーフがマトモなものならまあ…あるいは…

(PvPのコンテンツにおける比重は高く、結局はここを基準にインフレが進むのはPvP一辺倒と変わらないのでどれくらいの頻度で新キャラが取れるかの方が大事にも思える。)

キャラコンテンツしてはどうか?

ソシャゲのバランスなんて課金によるP2Wが食い込んでいる時点でロクなもんじゃないし据え置きと違って常に一定の評価は与えられない。

大元が百合属性を帯びたキャラコンテンツなのでそれのソシャゲ展開としてはどうだろう?個人的には合格点だ。会話文しか使えないソシャゲの性質はキャラ同士の関係性を掘り下げる分にはこれで十分だろう。あとは声優のフルボイスにアニメ版シリーズ構成による執筆をつけて…完成!イベントなどではお祭りの雰囲気をしつつストーリー2章では原作よろしくの真剣な少女の火花を飛ばしまくる様子が書かれているので大体問題ないだろう。

キャラ格差はけっこうある。具体的にどういうものかというと、アニメ版の舞台である『聖翔音楽学院』からは9人が参戦しアプリ版オリジナルの学校が3校それぞれ5人を選出するのだが、実装数の段階でキャスティングしやすい聖翔に実装キャラが偏るのだ。*32加えて3校のうちの一つ『フロンティア芸術学校』は他の学校と違い舞台俳優から声優デビューや両方やってる人ではなく本業声優に偏ったキャスティングをしており、特に実装数が少ない。フルボイスの都合でイベントがあまり多くないのもあり筆者はフロンティアだけ未だにキャラを測りかねている。

オリジナルキャラ自体の関係性や既存キャラとの絡みは面白いものがあり、24人の枠のうち18人分くらいにはストーリー上で活かせているだろう。*33

舞台などとの多重展開の都合上、スタリラオリジナル曲も結構実装されるがこれの出来は非常に高水準。インフレの象徴であるアルカナシリーズもキャラやCPを何のアルカナに当てはめるか?と言う点では非常に良いフレーバー要素になっており素材は良い。

ソシャゲ一般論からの考察

初期の評判や当時を振り返る記事から察するに初期設備の構築には間違いなく失敗したタイプである。システムはそこまで悪くなくコンテンツを複数展開する土壌はあったのでサブゲーとしてユーザーフレンドリー度を高める事でなんとか生存している。キャラの実装ペースとインフレ度合いから近いうちに弾けるのではないか?という懸念があるがそれは同時に弾けるまでの乗っかりやすさにもつながる。

運営体質としては舞台版からのキャラ輸入や精力的なコラボで増えた新規を嘲笑うかのような極度のインフレはかなりどうかと思う。種もみでも手に入れ次第すぐに食べちゃうタイプだろう。コンテンツ整備などに精力的になれば好転する未来もある…かも*34

まとめ

このゲームは遊ぶに足りるのか?一つ言えることはサブゲームとしての適性は十分なのでお手軽百合コンテンツしつつインフレ観察したりするには向いているだろう。

*1:PvPがうんちなゲーム、だが代わりにやるゲームもPvPは地獄だ

*2:偉人が出るやつ

*3:例、Aが2→1→3 Bが2→2→2と選択すると最初に選んだ2同士がActを使用するキャラの速さ順にまず処理される。合計2まで処理した時点ではAが1、Bが2を選んでいるのでまずAの1を処理、次にBの2、最後のAの3とBの2は終了時点が一緒なのでこれまた素早さ順で処理する。

*4:マリガンさんが由来。彼はゴルフで最初の1打をよくミスるので仲のいい友人は好きに打ち直していいよと言った。これがマリガンルールとして認知されカードゲームで初期手札を入れ替えられる行為にもマリガンの名前がついた。

*5:一度に全部満たさなくて良いのがミソ

*6:戦闘開始時に発動する。バフかデバフか永続かはキャラ次第で登場時期が2周年を越えたのを境に遠慮を忘れた性能になっていく

*7:ナーフに相当する概念

*8:通常ボイスとキャラ限定ボイスが戦闘中に混ざるので奥ゆかしいキャラがヒャッハーな役をやると「が、頑張ります!」→「踏み潰す!!」とかいう愉快なテンション変化を起こす事もある。

*9:商売の都合か2週間に1回誰かしらの誕生日がある

*10:そのフェス内でキャラ出現率4倍!などと書いてある場合その4倍とは基本確率の1.2倍からの4倍で2.4の4倍でない事には留意しておこう。STEP毎に出現率が細かくいじられるためこのゲームの提供確率は横画面と非常に相性の悪い超縦長だ。スクロールの時点で気が滅入る。

*11:コラボ先のキャラをスタリラのキャラが演じる。初音ミク・バンドリ・シンフォギア・シュタゲとコラボした

*12:ホワイトデーボーナスだので月1で10連分は定例。

*13:Civilizationシリーズにおける朝鮮の固有ユニットで元になるユニットがまず微妙な事が多い

*14:フェス限定の他にイベントでも星4確定チケットが報酬に並んだりする

*15:30秒しかないのでお互い相手の中で露骨にヤバいやつを抜いて残ったキャラでいつものパーティを組む流れになりがちだが

*16:プラチナメダルはフェスガチャチケや星4確定券、ゴールドメダルは育成のボトルネック素材、シルバー以下はお金などの資源

*17:勝つと30、負ければ20減るので2回勝って3回負けるととんとん

*18:過疎化が進んでおり時間帯次第ではSランクvsSSSランクとかいう無階級デスマッチがたまに起こるのだが…

*19:凸するとLvが上がり4凸でMAXに、条件を満たした自パーティのキャラの攻撃力を増やすかhpを増やす。条件はキャラの属性や前衛中衛後衛の立ち位置を合わせることでパーティを染めると高い効果が得られる

*20:知識はある人はアルカナが足りないことに気づくだろうけど余った枠を何で埋めるかは君の目で確かめてみよう。

*21:最上位陣はアルカナが出た後に実装されたアルカナも対策できるキャラを使うことでBAN対象をドロー運次第でアルカナより悲惨な事態を引き起こすキャラに向けられる。

*22:キャラが1体になると毎ターン選択されるカードはAct1が3枚にAct2、3が1枚ずつになるのでAct1は発動の機会が多い

*23:盾アルカナなら同属性のhpの大幅アップ、通常アルカナは同属性の火力大アップだ。アルカナシリーズはこの数値もLv1の無凸状態で以前のキャラの完凸と大差なかったりする。これを超えるインフレを出すと流石にゲームが終わる。

*24:Hit時に最大hpの割合で回復するバフ。盾アルカナの超hpだと多段攻撃で収支がプラスになる事も

*25:女帝と力を持つとそれ以外のキャラは大体PvPに参加できるので入れるだけで役割の一部は果たしている。

*26:命中半減の暗闇、hp1割を削る大火傷、3割で行動不能な混乱、被ダメ3割マシの刻印の4つ

*27:死亡時にhpの50%で復活し、復活後に2ターンの間mpが100回復するバフを付与する。単騎になると必殺技で復活して次のターンまた必殺技をループが発生しやすく生き残らせると最悪。

*28:つまりマイナス効果耐性を除去した上でデバフが入る

*29:各キャラに3つ、バフなのかデバフなのか永続効果なのはまちまち。アルカナ以外のインフレキャラはこれが4つだったり1ターン目のAPをいじるなど何かがおかしい

*30:アルカナ以下、2周年以前キャラ以上

*31:今からタダで引く分にはいいが、昔は対策キャラも商品として打っていたわけでこれがアルカナで代用可能になるのは運営としてどうなのだろう?

*32:加えて先程ちらっと上げた凸効果であるユニットスキルには聖翔を対象とした攻撃力アップなどがあるので、PvPのメンツは聖翔率が50%をゆうに越える

*33:足す人数は9人で全部で18人くらいでもよかったんじゃ、の意味

*34:今年の正月にぶっ壊れ3連実装しそこで古参の印象が最悪になったっぽいので怪しい、ソースは5ch。